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キンカントマト

文学研究会の部室は、学生会館の5階にあった。
ガリ版刷りの一回生作品集「天宮算命図」には
9名の学生が詩作品を発表している。

一回生詩集にたった一篇だけ載せてもらって満足し
わたしは文学研究会の部室へ通わなくなり
いつほどか詩を書くこともやめた。

先日のこと、文研の仲間のひとり、寒吉さんが
京都府の胡麻というところからはるばる
「キンカントマト」の苗を、うちの畑に植えに来て下さった。
寒吉さんと会うのは卒業以来だから、実に43年ぶり。

奥さんと、88歳のお母さんとは初対面だったけれど
一瞬でうちとけ、長年の知り合いのような気がした。

寒吉さんと奥さんは畑に直行。
一時間足らずで、植えて下さった。





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殺風景だった畑に、カラフルな野菜行灯が出現しました。





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寒吉さんは、この可愛らしいのをかぶせる前に、撮影用だと言って
アインシュタインやジョン・レノンの似顔絵や「日々好日」など
墨汁のしたたるようなモノクロの
妖しい行灯をかぶせて、しばし遊んでいた。

畑で詩を書いていたのだと思う。
シュールだった。


















# by marburg_bara_iro | 2019-05-18 17:43 | Trackback | Comments(2)

初夏です


10連休はほぼ毎日、雑草と闘っては敗れていました。
朝、引っこ抜いても翌朝また生えています。
土の下でいったいなにをしているのかわかりません。
かれらの野性、底力といったものから学びたいと思います。

10日のうち3日ほどは、帰省してきた家族たちと遊びました。
だれかが帰ってくるときや、親しい友人が遊びに来てくれるとき
花がきれいだといいなといつも思っています。

金雀枝の花束を抱えた、若い日の須賀敦子さんのことを
『主よ 一羽の鳩のために』を読むたびに想像します。
この詩集には、早春のかがやかしい光が満ちているようです。
もしも須賀さんが、熟年になってもまだ詩を書き続けていたとしたら、
その言葉は、どんな光彩を放っていたでしょう。

長かった冬も、待ちに待った春も、日が沈むと、
毎日のように送っていただく詩誌や詩集を読んで、驚いたり、感じ入ったりしながら
過ごしています。





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初夏の畑は、なんといってもカモミールとカンパニュラです。
心地よい季節をおたのしみ下さい。











# by marburg_bara_iro | 2019-05-07 14:51 | Trackback | Comments(0)

2019年の春だより


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山里の冬は長く、2月には紅梅もまだ固く結ばれて
その向こうのほうに陽光が差しているのが見えます。

やがて畑に春が来て
まだ大気はきっぱり冷たかったのですが、まず雪柳とレンギョウが咲きました。





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なんの世話もしていないのですが
畑にムスカリと土筆がむくむくと芽生えました。





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チューリップ、花ニラ、山吹はその後です。





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# by marburg_bara_iro | 2019-05-07 11:57 | Trackback | Comments(0)

チェンバロが好き

ここを訪れて下さり、ありがとうございます。
きょう(2019年5月7日)来て下さったどなたかが、一万人目のお客様です。

もしかしたら…と、お心当たりの方はどうぞお知らせ下さい。
小さいプレゼントをお届けします。

追記 
                ここにふと立ち寄って下さったT様
                お知らせをありがとうございました。
                お名前を拝見し、とてもうれしかったです。
                ささやかなものですが、週明けに送らせていただきます。
                T様、みなさま、これからもばらいろ爪を
                どうぞよろしくお願いいたします。 (5月8日)
     
                 



ひと月ほど前のことですが、教会の帰りに寄り道をしました。




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こういう繊細であでやかな姿からは、チェンバロの音色が
こぼれてくるみたいです。
ピアノでもオルガンでもなく、なぜかしらチェンバロです。

チェンバロという楽器は、ピアノの打鍵奏法ではなく
「オルガン弾き」です、とオルガニストの先生から教わりました。
枝垂桜から聞こえてくるのは、その道を究めたひとの奏でるバロックです。

三年前に召された友人の家には、親戚から譲り受けたという
友人のお気に入りだったチェンバロがあって、今も
二か月に一度ほど触れさせていただけるのを、とても幸いに思っています。

友人は69年の短い人生の最終末期を、
ご主人と娘さんと、医療や介護の方々に見守られながら、
お家でいちばん快適な居間のベッドで過ごしていました。
そのベッドのあったところに、今はチェンバロが置かれています。




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広い空間を揺るがすパイプオルガンや、華麗なピアノと比べて
チェンバロは、内なる自分との対話ができるような気がします。

その対話のことを、だれかに聞いてほしいような気もして
このごろはひたすら、チェンバロの音色に憧れ
音を生み出す指のタッチ、その身体感覚に魅かれています。

そしていつの日か、息をのむくらいに余白の美しい
天上から音が降ってくるような詩を
創作したいなと思っています。






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# by marburg_bara_iro | 2019-05-07 11:39 | Trackback | Comments(0)

詩人の聲 1762回のお知らせです


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詩人の聲 第1762回は、無事に終了しました。
ご来場を感謝いたします。












# by marburg_bara_iro | 2019-03-14 20:48 | Trackback | Comments(0)

ばらいろ爪14号

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3月も半ばになりました。
いかがお過ごしでしょうか。
気まぐれ更新のブログをお訪ね下さり、ありがとうございます。

小さな手つくり個人誌「ばらいろ爪」を
前号から一年半ぶりに発行します。
少しずつ印刷し、少しずつ発送しますので、
今しばらくお待ち下さい。


♦詩   
   いづくまで
   仕舞い湯

♦エッセイ
   ソフトクリームを食べる日 ⅱ

♦翻訳の小部屋
   ローゼ・アウスレンダー『雨の歌』より”Almosen”

       写真 Andrea Bielefeld


今回も、糊とハサミを用いてアナログ式に版下を作成しました。
頁数を挿入しようと試みましたが、本文が乱れてしまい、これはまた
次回のお楽しみにとっておきます。

先月は、頼みの家庭用プリンターが故障しました。
J電気店のカウンターに持ち込んで修理をお願いしたところ、
見事に復活して戻ってきました。

ぎーぎー、バタン、きいきい、バタン、となかなか激しい音をたて、
時に仕事を忘れているのではと思うくらいに、しいんと間があいて、
また突然、パタパタ、パタパタと印刷を始める、この旧式のプリンターが
年ごとに愛しくなっています。




















# by marburg_bara_iro | 2019-03-14 20:39 | Trackback | Comments(0)